人生は粗末に扱え
モントリオールに来てから出会った、すごくよくしてくれている歳上の先輩がいます。
彼は、日本で元々地方新聞のコラムや記事を書いていたライターの方で、今はこっちで永住権を取る為にフランス語を勉強し、9月からは移民向けのカレッジに行くそう。
暇なときにはよく二人でコーヒーを飲みに行ったり散歩にいったりするのですが、彼の持つ独特な人生観にはいつも色々と考えさせられます。
彼はよく、「人生はもっと粗末に扱ってもいい」といいます。
全てにおいて保守的になってしまうと、人生楽しくないし、攻めた人生でも死ななければいい。
過去の記事にも書いたのですが、僕は、人生の判断基準として、「死に際に自分の人生を小説にするとして、読み返した時に面白そうな方を選ぶ」ようにしています。
そんな中で、好奇心に従って生きていこうと思っているのですが、そうしていると、必ずリスクというものにぶつかります。
こんな道を選ぶより、もっと平凡な道を選んだ方がいいんじゃないかと。
そんな僕に彼の言葉はとても響きました。
表現の仕方が少し荒々しか感じられるかもしれませんが、人生なんてほんとに粗末に扱ってもいいんじゃないかなあと思います。
どうせ人間終わりがあって、永遠に生きられるわけでもないし、せっかくなら、思いっきり自分の好奇心に従ってみてもいいのではないでしょうか。
最後に、その先輩が書いている、『孤独の傍』という短編小説の一節を残しておきたいと思います。
『儂はみなに言いたい。命はもっと粗末に扱えと。後生大事に持っていてもいずれは手放す定めだ。なら細々とした使い方などせずにもっと豪快に使ってみせろと。ほとんど使わずに捨てるなど以ての外。それはうつけのやることだ。』
今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。
ではまた次の記事で。